【センター韓国語】2018年度・第4問
第4問
選挙のポスターの文言を見て、設問に答える問題である。
選挙ポスターのような掲示物や告知文では、限られたスペース内の少ない文字数で必要な情報を伝えるために、助詞を省略したり、体言止め(=文末表現の省略)を用いたりして、簡潔な表現が用いられる。
このため、掲示物・告知文などの読解に当たっては、省略された助詞や文末表現を正しく補って内容を把握することが必要である。たとえば「書籍購入」という表現を見て、「書籍を購入する(こと)」というように助詞や文末表現を補うことが必要なのである。
また、複数の項目を見比べて、項目の過不足をとらえることも必要とされる場合がある。今回の出題では、4名の公約が列記されている。たとえば図書室に関連する公約はどの候補者にあって、どの候補者には欠けているのか、というように見比べることも必要である。
【訳文】
【左上】 候補者記号[1] ソン・ミンホ ・学校の祝祭(=学園祭)の時に飲食物を販売 ・図書室の運営時間延長 ・放課後、コンピュータ室開放 |
【右上】 候補者記号[2] オ・ヘリン ・学生食堂でサンドウィッチ販売 ・コンピュータ室にWi-Fi導入 ・図書室に外国語書籍を購入 |
【左下】 候補者記号[3] パク・ナリ ・学校の祝祭(=学園祭)に芸能人招待 ・服装自律化(=服装の選択を自己決定にゆだねる) ・図書室に視聴覚コーナー設置 |
【右下】 候補者記号[4] チョ・ハンソン ・学生カバン自律化(=学生カバンの選択を自己決定にゆだねる) ・学生食堂のメニュー多様化 ・学校の祝祭(=学園祭)の時に歌自慢(=のど自慢)開催 |
問1
【訳文】
昔は学校の祝祭が今よりもずっとおもしろかったという。だから、今回の選挙で最も重要だと考えるのは、学校の祝祭をよく企画する候補が誰であるかという点であった。しかし、祝祭だけが重要なのではないために、学習環境、とくに図書室の施設改善にも意見を持った候補に投票をした。
設問に示された短文を読んで、ポスターの文言(公約)と照らし合わせて合致するものを答える問題である。短文では、「学校の祝祭(=学園祭)」と「学習環境、とくに図書室の施設改善」という2つのポイントが挙げられている。
「学校の祝祭」に関連する公約を掲げているのは、[1]ソン・ミンホ、[3]パク・ナリ、[4]チョ・ハンソンの3人である。
「図書室の施設改善」に関連する公約を掲げているのは、[2]オ・ヘリン、[3]パク・ナリの2人である([1]ソン・ミンホは、図書室の運営時間について訴えているので、「施設改善」とは言えない)。
以上の2つのポイントをともに満たしているのは、[3]パク・ナリのみである。正解は③。
■39■→③
問2
「候補者の公約からわかるこの学校の現状」とあるが、要するにポスターの文言の内容に合致するものを選ぶ問題である。選択肢を順に検討する。
①を日本語訳すると、「学生食堂のメニューの中に、サンドウィッチの種類が少ない」となる。[2]オ・ヘリンの公約では「学生食堂でサンドイッチ販売」とあり、現状ではサンドイッチが売られていないと考えられるので、不適切。
②を日本語訳すると、「図書室には外国語の書籍もあって、マンガ本も多い」となる。[2]オ・ヘリンの公約では「図書室に外国語書籍を購入」とあるが、現状で外国語の書籍が存在しているかどうかはわからない。また、マンガ本についてはどの候補者の公約にも言及がないので現状はわからない。したがって②は不適切。
③を日本語訳すると、「コンピュータ室は、授業が終わった後にも利用することができる」となる。[1]ソン・ミンホの公約では「放課後、コンピュータ室開放」とあり、現状ではコンピュータ室は放課後に開放されていないと考えられるので、不適切。
④を日本語訳すると、「カバンと服装は、学校の規定に従わなければならない」となる。[3]パク・ナリの公約では「服装自律化」、[4]チョ・ハンソンの公約では「学生カバン自律化」とあり、現状では服装も学生カバンも、生徒の自己決定に委ねられた洗濯は認められていないと考えられる。したがって、④はこれに合致する。
以上から、正解となる選択肢は④。
■40■→④
2018年度の問題・解説へのリンク
問題PDF | 朝日新聞 | センター公式 | |
---|---|---|---|
解答PDF | 朝日新聞 | センター公式 | |
第1問 | 全設問 | ||
第2問 | A・B | C | D〜F |
第3問 | A | B | C |
第4問 | 여기! | ||
第5問 | 本文全訳 | 問1〜問3 | 問4・問5 |
第6問 | 本文全訳 | 問1〜問3 | 問4・問5 |