中級の壁を乗り越えたい!

いつの日か「私は上級者です」と自己紹介できることを夢みながら、いろんな勉強に手を出している人(=私)のための、お勉強ブログ。仮開館状態での運用中です。

【センター試験】過去問演習で得点力をつける方法【ハングル検定】

このブログのメインコンテンツは、センター試験「韓国語」の解説記事です。
なので、「センター試験で点数をとりたいなあ」「ハングル検定やTOPIKに合格したいなあ」と思っている方も、きっといらっしゃることと思います。
どうやって勉強すれば、ほしい点数が手に入るのでしょうか。
このブログではさまざまな角度から学習法についてお話ししていきたいと思いますが、この記事では、試験の過去問演習のしかたについてお伝えすることにします。
なお、センター試験でも、ハングル検定・TOPIKでも、選択式問題であればどの問題でも考え方は同じです。

 

1. 何をめざすか

さて、そもそも過去問演習の目標をどこに据えるべきでしょうか。
センター試験の場合なら、志望校に出願できるだけの点数がほしいでしょうし、ハングル検定やTOPIKの場合なら、目標の級の合格ラインを突破したい、というところでしょう。
要するに、点数さえ取れればそれでよい。そんなふうに思っている人は多いことと思います。

1.1. 出題内容を予想することではない

では、試験で点数を取るために何をするか。出題内容を当てられたらいいなあ、と思うかもしれません。
もちろん、効率よく点数をかせぐためなら、出題内容があらかじめわかっていればいいのでしょう。しかし、それは現実的ではありません。
試験情報をたくさん集めて出題傾向を探ろうとする人も、いるかもしれません。それは間違いではありませんが、率直に言って、傾向の変化を正しく予測する方法はないので、どこまで情報を集めてもキリがない、のではないでしょうか。
つまり、試験の出題内容を予想しよう、とがんばりすぎても、それほど意味はないと思うのです。

1.2. 100%得点することではない

それから、試験というものの性質上、ほとんどの人にとっては、合格ラインさえ突破できればよいはずです。
どんなに難しい問題でもスラスラと正解できればよいのでしょうが、そこまで高望みする必要はありません。かといって、いつも合格ラインのスレスレでは、試験を受けるたびに不安になってしまいます。
ですから、もし試験当日にコンディションが悪くなっても合格できるように、合格ラインよりも少し高めの点数をコンスタントに出せるようにすることが、現実的な目標となるでしょう。

1.3. ヤマカンを鍛えることではない

コンスタントに点数が出るようになるためには、ヤマカンに頼っていてはいけません。当たり前、といえば当たり前ですけれどね。
きちんとした知識に基づいて、正しい答えを出せるようになることが必要なのです。繰り返しますが、めざすべきは、ヤマカンに頼らないで答えられるようになること、です。

1.4. 自信を持って正解できることをめざす

ここまでの話で、試験への取り組み方がある程度固まってきたはずです。もう一度振り返っておくと、

・出題傾向にこだわりすぎない
・合格ラインよりも少し高めの点数をめざす
・コンスタントに点数を出すことをめざす
・ヤマカンに頼らない

……ということですね。
さらにググッとまとめてしまうと、

・どんな問題が出ても、あわてないで自信を持って正解できること

が目標だと言ってよいでしょう。
つまり、自信を持って問題を解けるレベルに達するまで、知識を身につけることが、問題演習のための課題なのです。

 

2. 過去問演習の方法

では、自信満々で設問に答えられるだけの知識は、どうすれば身につけられるでしょうか。とにかくたくさんの問題を解くこと、ではありません。
それよりも、問題を解いた後にきちんと復習をすることの方が、はるかに大事です。

2.1. 過去問は何度も解いてよい

試験の本番で問題を解くとき、ふつうは初めて見る問題を解きますね。だから過去問も、1度解いたら2度と解かない、という人もいるようです。
しかし、きちんと作られた試験の問題は、限られた問題数でできるだけ幅広い力を試すことができるように、いろんな工夫が詰め込まれています。いわば、職人技の宝庫なのです。そんな試験問題を1度解いたら2度と見ない、というのは、非常にもったいないことです。文字通り「宝の持ち腐れ」です。
ですから、1回分の試験問題をすみずみまで味わい尽くせるように、問題は何度も何度も解いてかまいません。いえ、むしろ、ぜひ繰り返して解きましょう。
何度も解いていくうちに、もちろん、試験問題も正解も覚えてしまうことはあります。しかし、それでまったくかまいません。まるごと覚えてしまった問題は、自信を持って答えられる問題にほかならないからです。そして、自信のある問題が増えていけば、それに似た問題が出たときにも応用して、自信を持って答えられるようになるはずです。

2.2. 問題を解くときのポイント

自信を持って答えられるようになるためには、初めて見る問題を解くときから、工夫が必要です。
その工夫とは、問題の答えを書くだけでなく、どれだけ自信を持って答えたかも合わせてメモしておくことです。
私のやり方では、

○=自信がある
△=なんとなく答えを選んだが、自信はない
×=まったくわからないので、ヤマカンで答えた

という3段階で印をつけながら答えます。
この3段階というのも、それなりに意味があります。4段階、5段階と細かく分けていくのは面倒ですが、○×の2段階だけでは、「見たことも聞いたこともない問題」なのか、「少しは見覚えがある問題」なのかを識別できません。
したがって、「見たことも聞いたこともない」「正解にたどり着く手がかりがまったくない」という問題には×をつけ、「少しは手がかりが思い浮かぶ」ものや、「答えを知っているはずなのに今は思い出せない」ものなどには、幅広く△をつけていく形で、3段階に分けていきます。

2.3. 答え合わせと復習のコツ

さて、問題を解きながら自信度を○△×の3段階でメモしておいた、という前提で、話を進めていきます。
問題を解いた後、答え合わせをしていきますね。そのとき、正解だったか不正解だったかだけでなく、せっかくメモを取った自信の有無も、チェックしておきましょう。
そして、正解/不正解と自信度の高さによって、復習の優先順位をつけていきます。具体的には、次のようになります。①②③の問題を順に減らし、次に同じ問題を解いたときには④⑤ばかりになることをめざしていくとよいでしょう。

①:不正解/○(自信あり)=間違った理解

→自信があるのに間違った問題です。これは、今までの知識が間違っていた、ということです。間違った知識はただちに修正しなければならないので、最優先です。

②:不正解/△(不安)=知っているはずなのに理解不十分

→とりあえずその問題に関する知識はあるはず、なのだけれど、十分に理解できていない問題です。言い換えれば、知識があいまいになっている箇所です。どこがあいまいになっているのかをはっきりさせることが必要です。

③:正解・不正解/×(自信なし)=単純に知らない

→ヤマカンで答えた問題です。言い換えれば、「見たことも聞いたこともない問題」です。答えるときには何の根拠もなかったのですから、正解か不正解かは関係ありません。少なくともこの問題で初めて知ったことなのですから、2回目に見たときには少しは根拠を持って答えられるようにしましょう。

④:正解/△(不安)=もう一息

→ある程度根拠を持って正解できた問題です。今までの知識がおおむね正しかった、ということです。しかし、まぐれ当たりの可能性も否定できないので、知識があいまいになっている箇所がわかるのなら、その箇所を明らかにして対応しましょう。

⑤:正解/○(自信あり)=復習不要

→確かな知識に基づいて、正しく答えることができた問題です。ひとまずこの問題については対応する必要はないでしょう。

2.4. 自信度を高めるための復習

では、自信度を高めていくためにはどうすればよいのでしょうか。
それには、答え合わせだけで終わらせないことが重要です。先ほど見た優先順位に応じて、①〜④の問題について、どうしてそれが正解になるのか、解説を熟読していきましょう。
それによって、〈確固たる根拠を持って正解を選べる〉、つまり自信を持って正解できる力がついていくはずなのです。

2.5. 問題を繰り返すときのポイント

こうして、過去問演習は、同じ問題を何度も繰り返して解くことになります。
最初は時間をかけて復習していくことになりますが、優先順位⑤の問題は復習しなくてもよいのですから、演習を繰り返すうちに、解く問題は少なくなり、読むべき解説も少なくなっていくはずです。
ということは、だんだん問題の演習にかかる時間が短くなっていくはずだ、ということですね。
こうして演習を繰り返すうちに、問題をひと目見るだけで、根拠を持って、自信満々で一瞬にして正解を選ぶことができるようになるはずです。これは、「一瞬で正解できる」という状態ではあっても、正解の丸暗記とはまるで違う状態です。
このようにして、「自信度×」の問題をなくし、できれば「自信度△」の問題もなくしていくことが、過去問演習を通して力をつけていくためのポイントなのです。