中級の壁を乗り越えたい!

いつの日か「私は上級者です」と自己紹介できることを夢みながら、いろんな勉強に手を出している人(=私)のための、お勉強ブログ。仮開館状態での運用中です。

【センター韓国語】2017年度・第4問本文全訳

第4問

【訳文】

 こんにちは。FMラジオ「ひと晩のデート」のユ・ウニムです。今日の最初の曲、いかがでしたか? 「チェジュ島の青い夜」という歌でした。歌の歌詞のように、みなさんもすべてのことを忘れて遠くに旅立ちたいときがありませんか? 忙しい日常に背を向けて(=忙しい日常を離れて)どこかに旅立ちたいとき、私はいつもチェジュ島の青い夜の海を思い浮かべます。愛する恋人と一緒に行ってもよいけれど、毎日反復される都市生活から抜け出して、やみくもに一人で旅立ってもよい場所でしょう。このごろはチェジュ島に暮らしの場を移す方々も増えているといいますね。「チェジュ移民」ということばまであると言います。職場から引退した方々だけが行くのではなく、若者たちも新たな暮らしを求めてチェジュ島に集まっているといいますね。
 私は最近、それと関連した本を1冊読みました。この本の主人公であるキム・スミンさんは、ソウルで職場に通っていた30代の女性です。月給も人がうらやむほどもらう職場でしたが、彼女は家も職場もすべて整理して(A=身軽に)ソウルを離れます。故郷でもないチェジュ島に行こうと決心した理由は何でしょうか? キム・スミンさんは、職場と家の間を往復する日常に疲れ、自らに尋ねてみたといいます。「いまの私は本当に幸せなのだろうか? 10年後にもいまの暮らしを後悔しない自信があるだろうか?」彼女は、チェジュ島の魅力にはまり込んで暇さえあれば訪れていた自分を信じることにしました。すっかりチェジュ島で暮らすことにしたということです。
 あまりにもロマン的な考えだと首を横に振る方々もいらっしゃるでしょう。キム・スミンさんは、そこで自身が夢みていたロマンとはまったく異なる現実に出会うことになります。小さな畑ひとつを手入れすることも巨大な壁のように迫ってきて、旅行者の目で眺めていた風景も(B=前と同じでは)なかったのです。屋根を飛ばし、塀を崩してしまうほどに強い風、どこからかしょっちゅう這い出てくる虫たち……。寂しい暮らしも考えなければならないけれど、人情あふれる温かい近所の関係も、考えるほど易しいものではありませんでした。近所の人々は、彼女が遠からず再び旅立つ人であるという考えから、ちょっとやそっとでは(=なかなか)心を開きませんでした。島に移ってからひと月の間は、いつも泣いていたそうです。自分がまるで島の中の島になったみたいだったというのです。それから3年が過ぎたいま、彼女もいまやかなりそれらしい島の人になりつつあるそうです。旅行者のための共同住宅(=シェアハウス)も運営し、隣の家のお祖母さんたちとは気兼ねなくおかずを分け(合っ)て食べる間柄になったそうです。このごろでは地域共同体の未来についても考えているそうです。
 いかがですか? みなさんもキム・スミンさんのように旅立つことができますか? 私もチェジュ島が好きでよく行きはするのですが(=よく行くのは行くのですが)、そのような決定をすることは簡単ではないようです(=簡単ではないように思われます)。予想さえしなかった困難が待っているでしょう。キム・スミンさんもそうおっしゃっていますね。「あなたが夢みる場所は、ここではないかもしれない。旅行ではない(=ではなく)定着を考えるなら、それだけの覚悟と忍耐が必要だ」ということばです。
 遠く旅立つことはできないけれど、ソウルの中ででも【42=一息つきたい方】がいらっしゃるなら、こんな休息はいかがでしょうか? 次の月ならば(=来月になれば)景福宮キョンボックン)を夜間に開放するそうです。5月3日から5月12日まで、平素には(=ふだんは)見ることができなかった都心の中の古宮(=古い宮殿)の美しい夜景を見ながら、しばらく頭を冷やすのはいかがでしょうか? 観覧時間は午後7時から午後10時までだそうですが、インターネットでのみ予約することができるので、関心がおありの方々は、景福宮のホームページを確認してください。昨年は10分で売り切れになったそうですので、余裕を持って(前もって)お調べくださるのがよいようです。では、次の曲に入ってみましょうか? 今日のような日にぴったり合う春の歌でしょう? 「桜のエンディング」、ご一緒に聞いて、次の話(=次の話題)を続けてみましょうか。

2017年度の問題・解説へのリンク

問題PDF 朝日新聞 センター公式
解答PDF 朝日新聞 センター公式
第1問 全設問
第2問 A・B C D〜F
第3問 A B C
第4問 여기! 問1〜問3 問4・問5
第5問 本文全訳 問1〜問3 問4・問5