中級の壁を乗り越えたい!

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【センター韓国語】2019年度・第6問本文全訳

第6問

【訳文】

(1) ソウルの鍾路にリンゴの木を植えてみようという歌がいっとき流行したことがある。しかしその歌が大いにヒットした30〜40年前、リンゴの木を植えたとしても、秋にリンゴの収穫をすることができただろうか。リンゴの花が実を結ぶことができるように、花粉を移してやるミツバチが都心から姿を消したために、おそらく容易ではないだろう。しかしもし今ソウルの都心のど真ん中である明洞にリンゴの木を植えたらどうだろうか。最近、都心の所々で養蜂が始まったために、秋になると明洞で収穫したおいしいリンゴを味わうことができるかもしれない。
(2) ミツバチを育てる人たちは、明洞だけでなく東京の都心である銀座でも次第に増えつつある。多くの反対にもかかわらず、ねばり強く養蜂事業を展開してきた結果、最近では銀座のビルの屋上で蜂の巣箱を簡単に見つけることができ、ミツバチが光を生産することができるように屋上に木や花を植える事業もともに進められている。都心で作られた蜂蜜は、都心にビルを所有する企業の援助を受けて、蜂蜜ビール、蜂蜜カクテル等に返信して都心のカフェで販売されているかと思えば、販売した利益金は無農薬栽培農家の支援金や地域の街路樹植樹、屋上庭園づくり、ミツバチの生態系維持などに使われている。
(3) 都心で養蜂を始めたのは、農薬の度を超した使用と気候の変化、および農村人口の高齢化などによって、農村の蜂蜜生産者が急激に減少したためだ。ミツバチにとっては、農薬は都市の排気ガスよりもさらに有害である。加えて、農村で養蜂する人々が減り、花を媒介するミツバチが不足して実を結ばなくなると、農作物の生産量はもちろん、植物と花の多様性も失われた。ミツバチが消えると、人類もまた4年を越えることもなく消えてしまうだろうという話もある。農村でのミツバチ減少の現象が、農作物の生産量減少につながり、人類の生存まで脅かし始めたということだ。(4) そうしたなか、都市の養蜂が多くの人の期待を集めて定着することができたのは、都市のヒートアイランド現象を弱める効果をもたらしたためである。ミツバチがもっと盛んに活動することができるように、都心の中の住民たちが屋上とベランダに花や木を植え始め、都心の屋上が次第に緑色に変わっていって、ビルの壁面とベランダが花で埋められた。真夏の熱帯夜も十分に耐え抜くことができるのではないかという期待が生まれ、都市の養蜂が注目を集めるようになったのである。
(5) 都市の養蜂は、都市の生活に疲れた都会人らの閉ざされた心を開いてやりもした。少ない金額でも会費を出した会員ならば、誰でも都市養蜂プロジェクトに参与することができ、蜂蜜を収穫したあとには、会員に、家族が1年間消費しても余りあるほどの蜂蜜を分け与えるという。会員等は、いっしょに蜂蜜ビールパーティーをするかと思えば、「ハニーバンク」を作ってその投資金で都市養蜂場を拡張しもした。ある都市では、ビルの屋上に木を植える事業に障がい者を雇用することで、都市の養蜂が仕事の口を増やすことにもつながったケースがある。
(6) もしかするとミツバチが人を害するのではないかと心配する人もときどき見ることはあるが、ミツバチは先に攻撃しない人を先に攻撃はせず、巣箱の作業をするときにも作業服さえ着ればまったく問題になることはないという。灰色の都市を緑色の都市に変えるだけでなく、ともに収穫した蜂蜜によって、さらにともに生きていく都市を作ってきた都市養蜂が、いくつかの都市ではなく地球村すべての都市に広がっていくことを夢見てみる。

2019年度の問題・解説へのリンク

問題PDF 朝日新聞 センター公式
解答PDF 朝日新聞 センター公式
第1問 全設問
第2問 A・B C D・E
第3問 A B C
第4問 全設問
第5問 本文全訳 問1〜問3 問4・問5
第6問 여기! 問1〜問3 問4・問5